音楽でのみ理解されるその後の展開

 

野村芳太郎監督映画「わるいやつら」(1980年)
を題材に、
「音楽でのみ理解されるその後の展開」
について話題にします。

物語中盤、
登場人物の「藤島チセ」は「戸谷信一」に向かって次のような言葉を投げかけます。
「ほんまにろくでなしやあの男。
あんたが○してくれはったら喜んで3,000万出しますわ」

それに対する「決行の意思」は
最も定番的な場合「表情」や「セリフ」などで表現されます。
今思いついた安易な例ですが、
「ニヤリとした表情」で「君が望むなら…」なんて言えば
観客は「決行するだろうな」などと判断できます。

しかし、
実際の映画ではセリフを返しません。
表情も固く、
心の中で
「なんてことを言う女だ」
もしくは
「よし、やってやろう」
などと思っているかどうかは判断不可。

そこですかさず流れるのが音楽。
「明らかに不気味な、伏線的な音楽」が流れるので、
この時点では音楽でのみ後の展開を理解できるのです。

 


 

野村芳太郎監督映画「わるいやつら」(1980年)
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