舛田利雄監督映画「上を向いて歩こう」(1962年)
の中では、
ちょっと変わった音楽演出が登場します。
本編開始50分程度の場面、
ドラマーの卵である左田良二(浜田光夫)が
コーヒーカップを持った女性とぶつかり、
そのカップが地面に落ちます。
通常でしたら、
カップの割れる音がするはずです。
一方、
この場面では代わりに
「シンバル(ドラムセット)の強打」
の音に置き換えられています。
そして、
そのシンバル音をきっかけとして
ドラム演奏による劇音楽がスタート。
直後のシーンでは、
店で売られているドラムを見て
血が騒いでいる良二が映し出されます。
つまり、
「ドラム」という共通点を持たせた上で
そのシーンへ向けた
「つなぎ(ブリッジ)」
の役割を持たせた音楽と言えるでしょう。
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◉ 上を向いて歩こう