エンディングのために用意された短い音楽

 

今回は、
市川崑監督映画「日本橋」(1956年)
を題材に
「エンディングのために用意された短い音楽」について
取り上げていきます。

現代映画のエンディングでは
たいていタイアップで歌ものが流れます。
一方、
多くの古典映画では
エンディングにも
音楽担当者が作曲した通常のインスト音楽が使われていました。

その場合の音楽の位置付けは、大きく3パターン。

① 直前のシーンで流れていた音楽がエンディングへつながる
② エンディングのための独立した音楽
③「完」または「終」の文字のみにつけられる、ごく短い音楽(音)

この映画の場合は②に該当。
直前の音楽は不在なので①ではなく、
「完」「終」の最終文字のみを強調するためのもの(③)でもなく、
約15秒の短いエンディング音楽が本編を締めくくっています。

映像の動きとの関わりに
大きな意味を持たせているというよりは、
エンディングに満足感を与えるための
本編総まとめ的な役割と言えるでしょう。

 


 

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