劇作品の音楽における「転調」

本記事は以前に「リアルサウンド」で執筆した自身の原稿をもとにしています。

 

一般的には「旋法の種類、あるいはキーを変えること」です。
しかし、
劇作品の音楽における転調という言葉は
違った使い方をすることがあります。

例えば、
「音楽の雰囲気を変える」
これは、キーが変わっているかどうかは関係ありません。

具体的な例を挙げると、

「田舎の一軒家、真夏に窓を開けて家の中でごろごろしていたら、
いきなり蛇が入ってきて大騒ぎ」

仮に、こんなドラマのワンシーンに1曲の繋がった音楽をつけるとすると・・・

ごろごろしているシーンは曲想的には穏やかと仮定します。
しかし、家の中に入ってきた蛇を見つけて認識したタイミングで、
音楽が「緊迫したものや驚いたようなもの」などに変わるとすると、
この変わり目が「劇作品の音楽における転調」
多くの場合は、
この音楽の変わり目に「アクセント」となる音楽や効果音がついて、
それがきっかけで転調します。

この「転調」に似た用語として
「盛り上げ」などという言い方をすることもあります。