区別がややこしい「SE, ME, コンマ, ジングル, サウンドロゴ」について一覧にしています。
実際に現場で周りの方が使っている意味の「傾向」をまとめたつもりです。
これらの用語は人物によって様々な定義をするので
あくまでも一つの目安だと考えてください。
SE(Sound Effect)
「効果音」
【条件】
・現実にある音(演じることで生じる音も含む。音楽を除く。)
・抽象的な効果音(「リバース」など、楽音として楽譜に書けないもの。)
ちなみに、SEの効果を音楽中に入れるように求められるケースもあります。
「音楽の途中のポイントでSEを思わせる要素を “音楽として” 表現する」
ということ。
そして、そのポイントから音楽の雰囲気を変えていくというのは
常套的なやり方となっています。
ME(music and effect)
「音声トラックのうち、セリフやナレーションを除いたもの」
【条件】
・Effect的な音楽(楽音として楽譜にかけるもの。)
これは業界用語(業界でも使わない方はいます。)。
MEはSEから派生して業界で使われるようになった言葉であるため、
「SEの一部」とする考えもあります。
もともとは「サスペンス」で用いられました。
コンマ
「チャンチャン」
「ビヨヨーン」
etc…
ジングル(jingle)
①番組中で使用される、効果音や極めて短い音楽
②約3.5秒の短いCM音楽、および、それより短いCM音楽
①の例としては、
番組の途中でCMに入る時などにお決まりで流れる効果音や極めて短い音楽のこと。
「あっ、CMに変わる」
というのを視聴者に認識させる役割があります。
また、バラエティ番組中に芸能人が席替えしたりするときなど
コーナーチェンジの場合にも使われることがあります。
②については、
約3.5秒、およびそれより短い時間が一つの目安です。
CMでは「開始0.5秒と終了0.5秒は無音にしないといけない」という決まりがあります。
(CMによって音声モードが異なるので、切り替え時間を考慮する必要があるため。)
この無音箇所を「ノンモン(non modulation)」と呼びます。
広義では、CMに限らず音声が入っていない映像部分を総称した用語です。
時折使用される、「ス(素)」は同義の言葉。
ノンモンの考慮と、更に音楽自体の余韻を0.5秒と想定すると、
実質、5秒のCMにおけるCM音楽は約3.5秒となります。
約3.5秒の短いCM音楽、および、それより短いCM音楽が
ジングルと呼ばれることがあります。
音の内容的には「歌いこむ」ケースが多数を占め、
覚えやすく短い歌をあてた個性的なジングルが発表されてきました。
ジングルは「広告音楽・広告音」ですので、SEやMEには該当しません。
サウンドロゴ(sound logo)
「企業・商品のイメージを表現した広告音楽」
企業・商品の名称を歌詞として歌い込むケースは多く、
各種CMを観ていると、
最後に企業・商品の名称を歌詞として歌った短い音楽がつけられているケースは
非常に多いことに気づくと思います。
音だけによるサウンドロゴもあります。
サウンドロゴ以外のロゴを「視覚的なロゴ」とすると、サウンドロゴは「聴覚的なロゴ」。
目に見えていないだけで、
通常のロゴと同様に企業・商品のロゴとして定着させることを意図されています。
サウンドロゴに関しても「広告音楽」ですので、SEやMEには該当しません。