「状況内音楽を伴奏する状況外音楽」
という記事で書いた内容と
似ているようで異なる音楽演出について取り上げます。
ミュージカル映画などでは
当然のようにとられている手法ですが、
通常の劇作品でも時々見られます。
舛田利雄監督映画「赤い波止場」(1958年)
この映画の中盤では、
登場人物の「二郎」が屋上で歌っているシーンがありますが(主題歌「赤い波止場」)、
一人で歌っているだけなので
状況内としては「歌のソロ」です。
しかし本編では、
ソロで始まりながらも
途中から「バンドによる伴奏」が参加。(音声のみ。登場人物としては不参加。)
つまり、
「状況内音楽を状況外音楽で伴奏している」
ということになります。
一般的に
ソロで充分成立しているとしても、
①「音楽的にさらに充実して聴かせたい場合」
②「ミュージカルタッチで描きたい場合」
③「前後のストーリーで出てくる楽器と関連性をもたせたい場合」
②「ミュージカルタッチで描きたい場合」
③「前後のストーリーで出てくる楽器と関連性をもたせたい場合」
など、
さまざまな理由でこのような音楽演出をとることがあります。
本作では、
①もしくは②に該当するでしょう。
舛田利雄監督映画「赤い波止場」(1958年)は
2022年現在、「Amazon Prime Video」で観ることができます。
(視聴時期によっては、配信終了している可能性もあります。)
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