The Music of “E.T.” A Discussion with John Williams

 

■The Music of “E.T.” A Discussion with John Williams

「The Music of “E.T.” A Discussion with John Williams」とは

スティーヴン・スピルバーグ監督映画「E.T.」(1982年)
のDVDやBlu-rayのうち特定のエディションには、
特典として、
「E.T.」の音楽制作の様子が収録されています。

音楽制作と言っても
専門家へ向けたものではなく、
この映画を観る多くの方へ向けた映像資料です。

 

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The Music of “E.T.”  A Discussion with John Williams

という約10分間の特典映像。

◉ 音楽制作時のエピソード
◉ 監督と作曲家が音楽打ち合わせをしている様子
◉ オーケストラとのレコーディングセッションの様子

など、
当時の映像も交えながら収録されています。

 

【内容1】音楽制作時のエピソード

この項目については
後述する「打ち合わせの様子」「レコーディングの様子」などとも関連しています。
監督のスティーヴン・スピルバーグと
作曲家のジョン・ウィリアムズが
回想するように当時のことを語っています。

◉ 作品に対する第一印象(作曲家目線)
◉ 音楽に対する第一印象(監督目線)
◉ 監督が作曲家に伝えた、作品興行の不安要素

など。

 

【内容2】監督と作曲家が音楽打ち合わせをしている様子

監督と作曲家との
スケッチ段階でのやりとり映像が収録。
作曲家が「ピアノ」を弾きながら
「メインテーマのメロディ部分」を
監督にプレゼンテーションしています。
(最終的には「オーケストラ」で収録されることになる楽曲)

【補足】
ちなみに、
黒澤明監督映画「七人の侍」(1954年)
の音楽プレゼンテーションにおいても、
監督は作曲家に
「メロディを “ピアノ” を使って “単音” で弾くように」
と指示したそうです。
これはおそらく、
「メロディの持つ力」を判断したかったからだと思います。
アレンジされて装飾的な音が沢山ついていると
なんだかすごいように聴こえてしまいがちですが、
それではメロディの持つ本来の力は判断しにくい場合があります。

 

【内容3】オーケストラとのレコーディングセッションの様子

オーケストラとレコーディングをしている様子も収録。
作曲家自身が指揮をしています。

◉ 映像を見ながら指揮をしてレコーディングする、一世代前の収録方法
◉ レコーディング中に起きたトラブル
◉ そのトラブルに対して監督が作曲家へ伝えた言葉

など、
リアルな制作過程が残されていて
見応えがあると感じるでしょう。

【補足】
ちなみに、
映像を見ながら指揮をしてレコーディングしている部分で
映像の右から左へ向かって
マジックで書いた線のようなものが動いている様子も映っています。
この線は「ストリーマー」と言って、
楽譜上に「rit.(だんだん遅く)」「accel.(だんだん速く)」
などのテンポ変化がある場合などに
ストリーマーの線が出てきて
タイミングを合わせるきっかけにします。
21世紀になってからは
おそらくほとんど使われていない収録方法。
現代では、
演奏者が「クリック」というテンポを刻む音を聴きながら演奏するので
ストリーマーを頼りにしなくてもタイミングが合うように録音されることが
ほとんどだからです。
映像資料の中で
作曲家はストリーマーを見ながら指揮をしていますが、
よく確認してみるとタイミングが結構ずれてしまっています。。

 


 

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